「セキスイかわらU」と言う屋根材について

この業界ではいろんな意味でちょっと有名な屋根材なのですが…

一般の方でご存じの方はおられますでしょうか?

この屋根材は積水化学工業という大手メーカーが以前販売してた、当時としては画期的な波型のスレート系軽量屋根材です。

何が画期的だったかと言うと、1990年ころまではアスベストが含有されていたのですが、1991年以降業界で初めてゼロアスベストに挑戦したという点です。

しかも日本瓦の3分の1程度の軽さで、スレート系屋根材にもかかわらず割れやすい波型デザインを取り入れつつ、さらにノンアスベストという…

割れにくい平板の現在でもよく見るカラーベストと呼ばれる屋根材ですら、2004年頃まではアスベストが使われていたわけですから…

積水化学工業は人の健康や環境に配慮し、いち早くゼロアスベストに挑戦したわけです。

ただ、アスベストを抜いたことによって想定以上に強度が落ちてしまったんですよね。

どういうことが起こったかというと、早ければ10年経たず塗装の剥離やひび割れが発生しました。

当時積水化学工業はメーカー保証を10年つけていたので結構問題になりました。

ここでは詳細は割愛させていただきますが…以前はよくメーカーの人と一緒にクレーム発生現場の下見に同行したものです…

新築ではほとんど採用されていなかったので、リフォームでセキスイかわらUにされた方がほとんどだと思いますが、現在の状態とメンテナンス方法については注意が必要です。

見積もり依頼があって現調していると、あまり知見のない塗装屋さんがセキスイかわらUの上に塗装してしまった現場とちょくちょく出くわしますが、ほとんどの場合施工中に踏み割ってます…

もちろん故意ではないと思いますが、あの屋根材は劣化が進むとかわらの上を踏むだけで簡単に割れてしまいます。

なので、塗装工事を含めて絶対不用意に屋根の上に上がらないこと!!

もちろん電気屋さんもダメです!

と言っても電気屋さんなんかはやむを得ない場合があるので上がらないでと言っても難しいでしょうが…

お客様としては上がってもらう場合は、割れることを覚悟してください。

そして業者さんには「割れても仕方がないけど、割れたら正直に教えてね。そして申し訳ないけど応急処置でいいから割ってしまった場合は修理してね。」

と言ってあげてください。

中には割っても内緒にしちゃう人もいるので…

肝心のメンテナンス話ですが…

塗装は論外です!!!

メンテナンス方法はシンプルに葺き替えか、専用のカバー材(晴晴企画のファイバージャケットなど)でカバ-工法による改修をするか、この2択です。

ただしカバー工法は軒先やケラバや棟など端っこの部分はカバー出来ない為、その箇所のみ塗装対応になります。

どうしても予算のない方を除いて、カバー工法よりスッキリ葺き替えてしまう方が無難かなと個人的には思います。

このブログ内にセキスイかわらUが古くなるとどの程度脆くなるか、私が屋根葺き替え工事の施工中に動画を撮影したものを添付していますのでよかったらご覧ください。